患者さまの権利と責務
患者権利章典
伊奈病院は、『安全で質の高い医療を提供し、患者さまに信頼される病院を目指します』を理念に掲げ、全ての患者さまに対して、安全で質の高い、信頼される医療を平等に提供したいと考えております。患者さまは、人間としての尊厳を有しながら医療を受ける権利を持っています。
また、医療は患者さまと医療提供者との互いの信頼関係の上に成り立つものであり、患者さまに主体的に参加していただくことが必要です。当院では、このような考え方に基づき、『患者権利章典』を制定しました。
今後さらに、患者さまと当院職員との間に、より深い信頼関係が構築できるよう職員一同、努力してまいります。
平成28年9月1日
院長 松村 重之
倫理委員会
1.質の高い医療を公平に受ける権利
患者さまは、誰もが公平に良質な医療を受ける権利があります。
2.個人の人格が尊重される権利
患者さまは、各々の人格、価値観などを尊重され、医療提供者との相互の協力関係のもとで医療を受ける権利があります。
3.十分な説明と情報提供を受ける権利
患者さまは、病気の内容、検査の効果や危険性、他の治療方法の有無などについて、理解しやすい言葉や方法で、納得できるまで十分な説明と情報提供を受ける権利があります。
4.治療方法などを自らの意思で選択する権利
患者さまは、十分な説明と情報提供を受けた上で、自らの意思に基づいて、治療や検査その他の医療行為を受けるか、あるいは拒否する権利と責務があります。なお、その際に、別の医師の意見(セカンド・オピニオン)を求めたい場合には、他の医療機関へ紹介を受ける権利を尊重します。
5.診療記録の開示を求める権利
患者さまは、自分の診療に関する記録(カルテ等)について、閲覧、複写などの開示を求める権利があります。当院の定めるところの規定に従い、カルテ開示請求が行えます。
6.プライバシーが守られる権利(個人情報の保護)
患者さまは、診療の過程で得られる個人情報の秘密が守られます。当院の個人情報保護指針に則り、適切に管理します。
7.健康教育を受ける権利
患者さまは、健康の増進と病気の予防を自己責任で行うために、健康を維持するために必要となる健康教育を受ける権利があります。
8.自身の情報を正確に提供する責務
患者さまは、良質な医療を実現するために、医師をはじめとする医療提供者に対して、自身の健康に関する情報(家族歴、既往歴、アレルギーの有無など)をできるだけ正確に提供する責務があります。
9.マナーや規則を守る責務
患者さまは、他の患者さまの治療や病院職員による医療提供に支障を与えないよう病院内での規則やマナーを守る責務があります。
10.権利章典を守る責務
患者さまは、この権利章典の事項を守る責務があります。また、患者さまと当院とのパートナーシップにもとづき、患者権利章典を構築していく責務があります。
子供
患者
さま
権利
章典
患者
さまの
権利
と
責務
伊奈病院は、『患者さまに信頼される病院』を理念に子どもの患者さんに対して、安全な医療を平等に提供させていただくよう心がけています。当院の「患者権利章典」を小児医療の特性に配慮し「子どもの患者の権利とお願い」として策定いたしました。
すべての子どもの患者さんが対象となりますので、保護者の方にもご一読いただき、ご理解の程宜しくお願いいたします。お気づきの点があれば、担当医や病院スタッフにご相談ください。
平成28年9月1日
院長 松村 重之
倫理委員会
1.人として大切にされ、自分らしく生きる権利
あなたは、病気や障害、年齢に関係なく、人として大切にされ、あなたらしく生きる権利を持っています。
2.子どもにとって一番よいこと(子どもの最善の利益)を考えてもらう権利
あなたは、医療の場であなたに関係することが決められるとき、すべてにおいて、周囲のおとなにそれが「あなたにとってもっとも良いことか」を第一に考えてもらえる権利を持っています。
3.安心・安全な環境で生活する権利
あなたはいつでも自分らしく健やかでいられるように、安心・安全な環境で生活できるよう支えられる権利を持っています。もし、あなたが病気になったときには、安心・安全な場で、できるだけ不安のないようなやり方で医療ケア(こころやからだの健康のために必要なお世話)を受けられます。
4.病院などで親や大切な人といっしょにいる権利
あなたは、医療を受けるとき、お父さん、お母さん、またはそれに代わる人とできる限りいっしょにいることができます。
5.必要なことを教えてもらい、自分の気持ち・希望・意見を伝える権利
あなたは、自分の健康を守るためのすべての情報について、あなたにわかりやすい方法で、説明を受ける権利を持っています。そして、あなた自身の方法で、自分の意思や意見を伝える権利を持っていて、できるだけその気持ち・希望・意見の通りにできるように努力してもらえます。
6.希望どおりにならなかったときに理由を説明してもらう権利
あなたの気持ち・希望・意見の通りにすることができない場合は、なぜそうなったのか、その理由などについてわかりやすい説明を受けたり、その理由が納得できないときは、さらにあなたの意見を伝えたりする機会があります。
7.差別されず、こころやからだを傷つけられない権利
あなたは、病気や障害、その他あらゆる面において差別されることなく、あなたのこころやからだを傷つけるあらゆる行為から守られます。
8.自分のことを勝手にだれかに言われない権利
あなたのからだや病気のことは、あなたにとって大切な情報であり、あなたのものです。あなたらしく生活をすることを守るために、あなたのからだや病気、障害に関することが他のひとに伝わらないように守られます。また、だれかがあなたのからだや病気、障害のことを他の人に伝える必要があるときには、その理由とともに伝えてもよいかをあなたに確認をします。
9. 病気のときも遊んだり勉強したりする権利
あたなは、病気や障害の有無に関わらず、そして入院中や災害などを含むどんなときも、年齢や症状などにあった遊ぶ権利と学ぶ権利を持っていて、あなたらしく生活することができます。
10.訓練を受けた専門的なスタッフから治療とケアを受ける権利
あたなは、必要な訓練を受け、技術を身に付けたスタッフによって医療やケア(気配り、世話など)を受ける権利を持っています。
11. 今だけではなく将来も続けて医療やケアを受ける権利
あなたは継続的な医療やケア(気配り、世話など)を受けることができます。また、日々の生活の中でさまざまな立場のおとなに支えてもらう権利を持っています。