当科の紹介
当科では消化器外科・乳腺外科を専門とする常勤医4名により、心の通った優しい医療をモットーに、外科領域全般にわたり幅広くバランスのとれた医療を提供し、地域の皆さまの信頼に応えたいと考えています。
胃がん、大腸がん、乳がん、肝・胆・膵領域のがんなど悪性腫瘍に対し、消化器外科、腫瘍外科のプロとして質の高い医療を提供します。各学会の推奨するガイドラインをもとに、個々の患者さまのご要望に出来る限り合わせた治療を実践します。手術、抗がん剤などの化学療法、緩和医療など、一貫して当科で担当しており、がんに関連したあらゆる問題について総合的に対応いたします。必要に応じて周辺の高度医療機関とも連携をとり、最良の外科医療を提供します。
胆石症や鼠径(ソケイ)ヘルニアに対する腹腔鏡下手術、自然気胸に対する胸腔鏡下手術、痔核に対するPPH法など身体に負担の少ない手術を積極的に行い、出来る限り患者さまの苦痛の少ない体に優しい医療を目指しています。
急性虫垂炎、急性胆嚢炎、腸閉塞、消化管穿孔、急性膵炎など突然の腹痛により発症し、救急対応を要する急性腹症に対しても、的確な診断のもと緊急手術や高次施設紹介を含めて迅速に対応し、救急領域においても地域医療に貢献いたします。
当科の特徴
腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術-痛みの少ない鼠径ヘルニアの手術
鼠径(ソケイ)部(足の付け根)や左右の下腹部が膨らんだり、違和感や痛みを伴う場合には鼠径(ソケイ)ヘルニアかもしれません。小児にも多い病気ですが、成人にもよく見られる腹壁の病気です。腹壁の弱いところからおなかの内蔵(腸や内蔵脂肪)が飛び出してくる病気で、一般に『脱腸(だっちょう)』とも呼ばれています。(おしりから腸が飛び出してくるのは『直腸脱』なので、名前は似ていますが違う病気です。)
当院では成人の鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術(TAPP法)を行っています。従来の手術方法(メッシュプラグ法)と比べると痛みの少ない手術方法です。 お腹に3か所小さな穴を開けて、そのうちの1つから腹腔鏡というビデオカメラを入れ、モニター画面を見ながら手術を行います。鼠径ヘルニアは腹壁が弱くなってできる病気ですので、やわらかい人工の網(メッシュ)をおなかの中からあてて腹壁の補強を行います。
体への負担が従来の方法よりも少ないため、手術後の痛みが少なく、日常生活への復帰が早いのが特徴です。 開腹手術を受けたことのある方や肥満の方など、腹腔鏡で手術することが難しい方もいらっしゃいます。患者様の手術歴、病状に応じて適切な手術を選択しますので、お気軽にご相談ください。
腹腔鏡下虫垂切除術-痛みの少ない、いわゆる『盲腸』の手術
急性虫垂炎は早期診断・早期治療ができれば、比較的早く解決する病気です。しかし突然のみぞおちの痛みや吐き気で発症すると、胃腸炎と診断され虫垂炎の診断に至らないことがあります。この病気の診断は経験豊富な医師の腹部診察と腹部CT検査、血液検査で総合的に判断します。
昔は急性虫垂炎が悪化して腹膜炎になり、重症化することが少なくなかったために、右下腹部痛であれば比較的早期に虫垂切除術を行っていました。一般には『盲腸(もうちょう)』をした、と表現されることが多い病気・手術です。
最近では腹部CT検査の精度が向上し、虫垂が腫れているのか、虫垂周囲の炎症の程度はどうか、他の病気ではないのか、診断しやすくなりました。
手術治療が必要な急性虫垂炎なのか、点滴の治療だけでよくなる見込みがあるのかを見極め、必要であれば腹腔鏡下に虫垂切除術を行います。開腹手術に比べて手術後の回復が早く、手術後の創部感染(傷が化膿すること)が少ないことが特徴です。
以前おなかの手術をされたことがある方や虫垂炎の程度がひどく腸切除の可能性がある方、腫瘍を合併している可能性がある方には開腹手術の方が適していますので、患者様それぞれの病状に応じて最適な手術治療を行います。
乳がんの早期診断・早期治療
「胸にしこりがある。乳がんなのでは?」心配ですよね。当院では3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)、乳房超音波(エコー)検査を用いて、検診マンモグラフィ読影認定医師による早期診断を行っております。乳がんが疑われる場合には、まず穿刺組織診(針生検)による病理診断を行い、乳がんかどうかの診断を行います。乳がんと判明した場合には、病状に応じて最適な治療法を選択し、早期に治療を開始します。病院を受診されてから、診断・治療までが早いのが当科の特徴です。最近では乳房温存手術の割合が多くなっており、傷が小さく手術跡が目立ちにくい手術を心がけております。
手術後は必要に応じてホルモン療法、抗がん剤治療や放射線治療を行います。
「乳がんだと心配。怖いから病院にいくのはやめておこう」おひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。経験豊富な乳腺専門医師が親切に対応いたします。
PPH法 - 痛みの少ない痔の手術
当院では直腸粘膜脱・内痔核に対しPPH法を行っています。PPH法とは1993年にヨーロッパで開発された、直腸粘膜脱・内痔核に対する画期的な治療法です。従来の手術では、神経の密な部分で手術するため、術後に大きな痛みを伴いました。しかし、PPH法は、特殊な専用器具を用いて、肛門より上の、痛みに対する神経が無い部分で処理を行うため、痛みが極めて少なく、早期の退院・社会復帰が可能です。日本でも2008年4月より保険適応になりました。痔が出て悩んでいるけど、痔の手術は痛そうでためらいがあるという方は、是非この治療をお勧めいたします。お気軽にご相談ください。
常勤医師
佐藤 泰彦(さとう やすひこ)
平成8年に赴任して以来、25年以上当院の外科診療に携わってきました。
この間常に患者様やご家族の立場になって、地域の皆様が安心できる医療を心がけてまいりました。そしてこれからも、近隣のクリニックや周辺の高度医療機関とも連携をとり、最良の外科医療を提供できるように誠心誠意尽力いたします。
役職 | 外科科長 |
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出身大学 | 秋田大学 |
専門資格等 |
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専門領域 |
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山崎 泰男(やまざき やすお)
伊奈病院に赴任して13年が過ぎました。
乳腺疾患の診断、手術治療、化学療法を中心に自然気胸等の呼吸器疾患や消化器疾患の外科治療に携わってきました。
これからも地域の皆様のために頑張りたいと思います。
役職 | 外科科長 |
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出身大学 | 秋田大学 |
専門資格等 |
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専門領域 |
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外科(一般外科・消化器)
福永 剛隆(ふくなが よしたか)
「おなかが痛い」急な腹痛は軽症から緊急手術を必要とする病気まで幅広く、その診断には豊富な経験が必要になります。当科で対応できる疾患はもちろん、内科・泌尿器科・婦人科と連携し、高次施設への紹介まで対応いたしますのでご相談ください。
患者さまにとって最良の医療を提供できるよう心がけております。どうぞよろしくお願いいたします。
役職 | 外科医長 |
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出身大学 | 熊本大学 |
専門資格等 |
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専門領域 |
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仁平 芳人(にへい よしと)
消化器疾患を中心に診療、検査、治療を担当しています。近隣医療機関と連携し地域の皆さまが安心して快適に暮らせるように、外科医として切磋琢磨したいと思います。
よろしくお願いいたします。
役職 | 外科医長 |
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出身大学 | 秋田大学 |
専門資格等 |
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専門領域 |
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外来担当医表
受付 | 8:00ー12:00 | 13:00ー17:00 |
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診療 | 9:00ー12:30 | 14:00ー17:30 |
月 | 予約制なし 仁平 芳人 | 予約制なし 佐藤 泰彦 肛門外科 第2・4週のみ |
火 | 予約制なし 佐藤 泰彦 | 予約制なし 山崎 泰男 乳腺外科 予約制なし 福永 剛隆 |
水 | 予約制なし 山崎 泰男 乳腺外科 予約制なし 福永 剛隆 | 予約制なし 佐藤 泰彦 肛門外科 第1・3・5週のみ |
木 | 予約制なし 佐藤 泰彦 | 予約制なし 山崎 泰男 乳腺外科 予約制なし 仁平 芳人 |
金 | 予約制なし 仁平 芳人 | |
土 | 予約制なし 山崎 泰男 第1・3・5週のみ 予約制なし 佐藤 泰彦 第2週のみ、かつ11:00まで 予約制なし 福永 剛隆 |
休診・代診
- 休診のお知らせ2025年12月20日(土)午前山崎 泰男