検査技術科では、
- 血液や尿を採取してその中の成分を調べる検体検査
- 心電図検査など患者さまから直接情報を得る生理機能検査
- 病気の確定診断と本態解明を目的とした病理・細胞診検査
などを、患者さまがより正確な診断治療ができる様迅速且つ高品質な検査データを医師に提供しております。
検体検査
生化学・免疫学検査
血液や尿等を試料として、蛋白・酵素・脂質・窒素・電解質・ 感染症・ホルモン等を検査しています。
生化学分析装置は日本電子のZS050(処理能力最大1800テスト/時)、感染症・ホルモン等検査はアボットのAlinityを使用して、外来にて当日検査結果説明が受けられるよう迅速に検査を行っています。
血液学検査
貧血や白血病・紫斑病などの血球に関する検査や、抗血栓薬(ワーファリンやヘパリンなど)の効果判定や血友病などの血液凝固に関する検査も行っております。
一般検査
血液以外の体液を対象とし、尿検査では蛋白・糖・潜血などの性状を調べる定性検査と顕微鏡で細胞などを観察する尿沈査があります。
輸血検査
安全に輸血が出来る様、血液型検査、不規則性抗体スクリーニング検査交差適合試験を行っています。また、より安全に輸血するため、患者さま自身の血液を採取して保存したり、緊急時の出血・手術時の血液提供に対応するため24時間体制で輸血用血液を管理しています。
生理機能検査
心電図検査
不整脈・心筋梗塞・狭心症などを診断する上で重要な検査です。
呼吸機能検査
喘息・肺線維症・肺気腫などを診断するのに有用な検査です。
脳波検査
頭皮に電極を装着し脳内部の電気的な活動を波形として記録します。脳腫瘍・てんかんを診断する上で役立ちます。検査時間は、1時間程度要します。
超音波検査
腹部領域(検査時間:15-30分程度)
肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱・消化管などの臓器について大きさ形・内部組織の状態を観察し急性・慢性炎症・悪性腫瘍の有無などを診断します。
但し:膀胱・前立腺・子宮・卵巣観察時には排尿を我慢して頂く場合があります。
心臓領域(検査時間:30分程度)
心臓内弁の状態の観察・血栓や腫瘍の有無の観察・心臓ポンプ機能(収縮拡張機能)把握・手術前の評価などに用いられます。
体表領域(乳腺・甲状腺)(検査時間:15-30分程度)
臓器の大きさ・臓器内部状態・腫瘍の有無を観察します。
腫瘍等が存在した場合超音波下にて穿刺(針を刺し細胞を取ります。)細胞診検査を行うこともあります。
血管領域(頸動脈・下肢静脈)(検査時間:15-30分程度)
その他
聴力検査・誘発筋電図検査等も実施しています。
病理・細胞診検査
病理検査(外注)
胃・大腸・肺などの臓器の一部、皮膚や皮下組織に出来たしこりなどを採取したものを組織学的に診断する病理学検査があります。
細胞診検査(外注)
喀痰・尿・腹水などから癌の細胞が含まれていないかどうか診断する細胞診検査があります。
細菌検査
一般細菌検査(外注/院内)
喀痰や尿などの試料中の細菌有無や抗菌薬の有効性を調べる検査です。
抗酸菌検査(外注/院内)
喀痰などの試料中の結核菌有無や抗菌薬の有効性を調べる検査です。
施設認定/認定技師
当検査技術科は、検査データの信頼性が十分保障されている施設として日本臨床検査技師会による、2022(令和4)年より新制度として制定された、「日臨技品質保証施設認証制度」を臨床化学・免疫血清・微生物・血液 ・一般 ・生理・輸血の領域を取得しています。
また、各種資格を取得した認定技師が検査業務を行っております。
二級臨床検査士(血液学)
認定血液検査技師
超音波医学会 超音波検査士
- 循環器領域
- 消化器領域
- 体表領域
- 検診領域
緊急検査士
検査に関するQ&A
どんな血液検査もできるの?
当院ではスクリーニング(ふるい分け)の検査を実施しています。当院で実施できない項目は付属の検査センターへ提出します。
何日くらいかかるの?
院内で検査可能な項目は当日中に結果が出ます。検査センターへ提出した検査は、特殊なものも多いため項目により日数が異なります。
緊急検査は院内で測定しており採血から1時間程度、診察前検査は一時間半程度で報告できるようにしています。
心電図検査は痛いの?
心電図は心臓から発せられる小さな電気の流れを見ています。測定する機械から電流を流すことはないため、痛みやしびれが生じることはありません。
超音波(エコー)検査で被ばくはしないの?
超音波(エコー)検査は、CTやレントゲンのように被ばくすることはなく人体に無害で痛みを伴うことはほとんどありません。
検査技術科使用機器
検査技術科の新人教育体制
検査技術科では、到達確認チェックリストを用いて教育担当者と共に目標レベルに到達できるようサポートしています。詳細については、以下よりご欄ください。